「それでも僕は君が好き」をレビューする
法律事務所で働く芹澤は職場からの帰り道、交通事故に遭う。その時、彼のもとに駆け寄ってきたのは、見覚えはあるが誰かわからない女性だった。病院で目覚めた芹澤は、彼女が誰かを思い出すべく、過去の恋愛を振り返るが‥‥。恋愛中の人も、休憩中の人も、誰にでもある「忘れられない恋」! 台湾の小説を原作に、透明感あふれるタッチで描かれた珠玉の恋愛オムニバス。
今回、紹介させていただく漫画は、講談社コミックスさんから出版されている、台湾の小説が原作の「それでも僕は君が好き」という漫画。
本作品は、主人公が過去の恋愛を、振り返っていく、構成。
オムニバスやないやん、って思う人もいると思うが、公式がオムニバスって言ってるからオムニバス。ちなみに、にじ民さんはオムニバスじゃない気がする。
過去の恋愛を振り返る、
そう、過去の恋愛なので結末はいつもアンハッピーエンド。
しかも、ほとんどのストーリーが、かなり後味の悪い終わり方をする。
その原因は、主人公の未熟さ、弱さ、これに尽きる。Amazonのレビューなどでは、そのことについて、嫌悪感を示している感想が多い。
しかし、個人的には、主人公の未熟さや弱さが、物語によりリアルさを与えていると感じた。
主人公に共感はしたくないが、してしまう、そんな作品。
ここまでだと、どれだけ暗い漫画なんだと、読みたくなくなる人が出てしまう気がするので、
ネタバレになってしまうかもしれないが、最後に1つだけ、
主人公の回想だけで、この漫画は終わらない。
最後の最後には、幸せな展開で幕を閉じる。
ぜひ、この漫画を読む機会があったら、7巻のカバー下まで、読んでいただきたい、、
そのコマが、この漫画の本当のラストとなっている。
電子書籍版でも、カバー下のコマまで描かれてます。たぶん… 少なくともKindle版は大丈夫でした(°▽°)
ところで、この漫画の絵に、見覚えがある方もおられるのではないだろうか、
この漫画を描いておられるのは、
この前アニメ化もした、「荒ぶる季節の乙女どもよ。」と同じ、絵本奈央先生。
絵本奈央先生の、絵は本当にお美しい 笑笑
また、絵が綺麗なだけでなく、本漫画のストーリーと絵本先生の絵は、本当に相性が素晴らしい。
いい意味でも悪い意味でも人間臭いストーリーに、繊細で美しい絵がマッチしている。
たぶん、絵本先生の絵じゃなかったら、途中で心折れてた
リアルな恋愛ストーリーを、読んでみたい方、苦いストーリーに心が折れない方に、特にお勧めしたい漫画。
このレビューを見て興味を持った方は、是非読んでみてほしい。
本当にオススメできる恋愛漫画。
荒ぶる季節の乙女どもよ。(1) (週刊少年マガジンコミックス)
- 作者: 岡田麿里,絵本奈央
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2017/04/07
- メディア: Kindle版
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